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国によりますが、基本的には払う必要があります(所得税法)。租税条約にて免税が定められている国(中国など)の場合には、納税義務が免除される場合もあります。
所得税法上、留学生のアルバイト代の扱いは下記の2パターンが考えられます。
①留学生が「居住者」(法2条1項3号)である場合
留学生が、「居住者」(国内に住所を有し、又は現在まで引き続いて一年以上居所を有する個人)である場合には、アルバイト代は「給与所得」に当たり、納税義務があります。
②留学生が「非居住者」(法2条1項5号)である場合
留学生が「非居住者」(居住者以外の個人)である場合には、アルバイト代は「国内源泉所得」に当たり、納税義務があります。
ただし、国内源泉所得につき、異なる定めがある場合には、租税条約に定めるところによります。
租税条約の内容は国ごとにことなります。
【中国】:生活費や学費にあてる程度のアルバイト代は免税となっていますので、アルバイト代が免税になる可能性があります。
【ベトナム】:日本国外から支払われたものが免税になりますので、日本国内でのアルバイト代は免税になりません。
<出典元:所得税法>
(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 国内 この法律の施行地をいう。
二 国外 この法律の施行地外の地域をいう。
三 居住者 国内に住所を有し、又は現在まで引き続いて一年以上居所を有する個人をいう。
四 非永住者 居住者のうち、日本の国籍を有しておらず、かつ、過去十年以内において国内に住所又は居所を有していた期間の合計が五年以下である個人をいう。
五 非居住者 居住者以外の個人をいう。(給与所得)
第二十八条 給与所得とは、俸給、給料、賃金、歳費及び賞与(ボーナス)並びにこれらの性質を有する給与(以下この条において「給与等」という。)に係る所得をいう。第一章 国内源泉所得
(国内源泉所得)
第百六十一条 この編において「国内源泉所得」とは、次に掲げるものをいう。
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十二 次に掲げる給与、報酬又は年金
イ 俸給、給料、賃金、歳費、賞与(ボーナス)又はこれらの性質を有する給与その他人的役務の提供に対する報酬のうち、国内において行う勤務その他の人的役務の提供(内国法人の役員として国外において行う勤務その他の政令で定める人的役務の提供を含む。)に基因するもの
ロ 第三十五条第三項(公的年金等の定義)に規定する公的年金等(政令で定めるものを除く。)
ハ 第三十条第一項(退職所得)に規定する退職手当等のうちその支払を受ける者が居住者であつた期間に行つた勤務その他の人的役務の提供(内国法人の役員として非居住者であつた期間に行つた勤務その他の政令で定める人的役務の提供を含む。)に基因するもの
十三 国内において行う事業の広告宣伝のための賞金として政令で定めるもの
十四 国内にある営業所又は国内において契約の締結の代理をする者を通じて締結した保険業法第二条第三項(定義)に規定する生命保険会社又は同条第四項に規定する損害保険会社の締結する保険契約その他の年金に係る契約で政令で定めるものに基づいて受ける年金(第二百九条第二号(源泉徴収を要しない年金)に掲げる年金に該当するものを除く。)で第十二号ロに該当するもの以外のもの(年金の支払の開始の日以後に当該年金に係る契約に基づき分配を受ける剰余金又は割戻しを受ける割戻金及び当該契約に基づき年金に代えて支給される一時金を含む。)
十五 次に掲げる給付補塡金、利息、利益又は差益
イ 第百七十四条第三号(内国法人に係る所得税の課税標準)に掲げる給付補塡金のうち国内にある営業所が受け入れた定期積金に係るもの
ロ 第百七十四条第四号に掲げる給付補塡金のうち国内にある営業所が受け入れた同号に規定する掛金に係るもの
ハ 第百七十四条第五号に掲げる利息のうち国内にある営業所を通じて締結された同号に規定する契約に係るもの
ニ 第百七十四条第六号に掲げる利益のうち国内にある営業所を通じて締結された同号に規定する契約に係るもの
ホ 第百七十四条第七号に掲げる差益のうち国内にある営業所が受け入れた預貯金に係るもの
ヘ 第百七十四条第八号に掲げる差益のうち国内にある営業所又は国内において契約の締結の代理をする者を通じて締結された同号に規定する契約に係るもの
十六 国内において事業を行う者に対する出資につき、匿名組合契約(これに準ずる契約として政令で定めるものを含む。)に基づいて受ける利益の分配
十七 前各号に掲げるもののほかその源泉が国内にある所得として政令で定めるもの
Q 留学生で資格外活動許可を経てアルバイトをしていますが、源泉徴収税を払う必要がありますか?
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