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2020年11月21日

Q 在留資格「特定技能」とはどのようなものですか? 

A

深刻化する人手不足に対応するため、生産性向上や国内人材確
保のための取組を行ってもなお人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野において、一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人を受け入れていく目的で創設された在留資格です。





目次のサンプル



 

Ⅰ【基本方針と分野別運用方針】
特定技能には、基本方針と分野別運用方針が定められています。

基本方針には、

1 特定技能の在留資格に係る制度の意義に関する事項
2 人材を確保することが困難な状況にあるため外国人により不足する人材の確保を図る
べき産業上の分野に関する基本的な事項
3 当該産業上の分野において求められる人材に関する基本的な事項
4 特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する関係行政機関の事務の調整に関する基本的な事項
5 特定技能の在留資格に係る制度の運用に関するその他の重要事項
 

が定められています。

分野別運用方針には、

1 人材を確保することが困難な状況にあるため外国人により不足する人材の確保を図るべき産業上の分野(以下「特定産業分野」という。)
2 特定産業分野における人材の不足の状況(当該産業上の分野において人材が不
足している地域の状況を含む。)に関する事項
3 特定産業分野において求められる人材の基準に関する事項
4 在留資格認定証明書の交付の停止の措置又は交付の再開の措置に関する事項
5 その他特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する重要事項
 

が定められています。

 

 

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Ⅱ【受入分野】(特定技能1号・2号)
 

・受入分野は現在12分野が定められています。特定技能2号については、造船・舶用工業/建設の2分野のみでしたが、受入分野が拡大され、現在では介護以外の11分野が対象となっています。
 

一 介護(特定技能1号のみ)
二 ビルクリーニング
三 素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業
四 建設
五 造船・舶用工業
六 自動車整備
七 航空
八 宿泊
九 農業
十 漁業
十一 飲食料品製造業
十二 外食業
 

 

 

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Ⅲ【手続き(内定~受入まで)】
 

・まず、通常の在留資格申請の手続きを踏む必要があります。
(在留資格認定証明書交付申請、在留資格変更許可申請、在留資格更新許可申請)

・特定技能では、分野ごとに必要な手続きが異なったり、分野特有の制限がある場合があるので注意が必要です。詳細は各分野の運用方針をご参照下さい。
 

 例:① 協議会加入の時期:
    素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業の場合 → 事前の加入が必要 
    飲食料品製造業の場合 → 受入れ後4ヶ月以内の加入が必要
 

   ② 受入人数:
    介護の場合:事業所単位で、日本人等の常勤の介護職員の総数を超えないこと

〈参考資料:特定技能運用要領・各種様式等〉 入管庁HPより

・他にも、受け入れる国ごとにも必要な手続きがありますので、事前に確認しながら申請手続きを進めることが大切です。

〈参考資料:特定技能に関する各国別情報〉 入管庁HPより
 

 

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Ⅳ【手続き(受入後)】
 

・特定技能外国人の受入後は、日本人の労働者同様、労働関係法が適用されるため、
賃金支払い・休暇の付与・安全衛生教育など、各種の労務管理を適正に行う必要があります。

・その他、特定技能に特有の手続きとして、3ヶ月に1回の定期届出と、変更事項が発生するたびに(発生から14日以内に)届出が必要な随時届出があります。
詳細は下記URLをご参照ください。
 

〈参考資料:届出手続〉 入管庁HPより
 

定期届出
・受入れ・活動状況に係る届出
・支援実施状況に係る届出
 

随時届出
・雇用契約の内容を変更した/雇用契約を終了した/新たな雇用契約を締結したときの届出
・支援計画の内容を変更した/支援責任者・担当者を変更した/委託する登録支援機関を変更した/自社支援に切り替えたときの届出
・支援委託契約の内容を変更した/支援委託契約を終了した/支援委託契約を締結したときの届出
・特定技能外国人の受入れを継続することが困難となったときの届出
・出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為があったことを知ったときの届出
 

 

 

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Ⅴ【まとめ】
 

・「特定技能」制度は書類が多いだけでなく、受入分野ごと、受入国ごとによっても手続き・注意事項が変わってくるため、かなり複雑な制度となっております。
 

① 分野特有の内容については、所管の省庁
② 国特有の内容については、対象国の駐日大使館に問い合わせをするのが確実
 

です。
(入管への問い合わせも有用です)
 

〈参考資料:所管の省庁について〉 p2
〈参考資料:対象国のごとの手続きについて〉(入管庁HP)
 

・ご不明な点がございましたら、同サイト内の社労士・行政書士無料相談コーナーにて承りますので、お気軽にお問い合わせください。

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